アリとキリギリス、そしてミツバチ
写真は、これから冬に向けて、越冬準備のための巣枠を点検する雄紀、隆一です。ミツバチ活動が少なくなる分、夏の3倍、すなわち3か月ほどの寿命となる働きバチに対する給餌は、この時期必須の作業です。隆一(グレーのツナギ)が持っているのは、花粉餌です。花粉は、ミツバチにタンパク質を供給するとともに、彼らはそれを使ってたくみに巣作りをします。ミツバチの活動の源は、花蜜ですが、その減少をカバーするのは、砂糖水で黄色のプラスティック製の容器に入れて給餌します。
養蜂場に向かう途中、雄紀との雑談でアリの話になりました。イソップ物語で有名なアリとキリギリス、ディズニーが漫画化したものを雄紀が幼少のころ熱心に見入っていたことを思い出しました。アリはなんとハチ目、アリ科の昆虫だそうです。一部例外はあるものの巣を作り、子を育て、女王を中心とする社会性は、ミツバチもアリも同じです。
私たちが日常で見かけるアリは驚いたことに1年から2年、女王アリはさらに驚きの10年から20年くらい生きるのだそうです。ミツバチがアリと同じくらい長生きであれば、彼らの世話もそれだけ楽になると雄紀に言うと、それでは自然の秩序が保たれないと私の意見は一蹴されました。
1億年くらい前までは祖先を一にするミツバチとアリ、自然の世界は知れば知るほど、興味は尽きません。
齊藤克明(父)