養蜂&はちみつコラム

はちみつの歴史-#1その始まりについて

スペインのアラーニャ洞窟(旧石器時代)に描かれた壁画。断崖のハチの巣から人が蜜を採取する様子(8000年前)

はちみつは現代では、欲しい時に欲しい量をほぼいつでも手に入れることができます。味や製法そして値段といった要素を、少しだけ緩くすればの話ですが・・・。それほどまでに甘味料の選択肢として私たちの生活に根付いたはちみつですが、その歴史は知れば知るほど、人の歴史のなかで驚くほどに珍重されていたようです。皆さん、はちみつの歴史について、お時間があれば、少しだけお付き合いいただければ幸いです。

“Honey: A Global History”(邦題:はちみつの歴史:訳者、大山晶)という本の作者、ルーシー・M・ロングさんによれば、驚いたことに8000年前に描かれたとされる人類史最古の洞窟絵画のひとつにミツバチが飛び回るなか、はちみつを集める人間の姿が描かれているというのです。また、西洋でグーテンベルグによって活版印刷が発明された15世紀に養蜂の手引書が作られていたというのです。
人々の「甘さ」への憧れは驚くほどに強く、深く、そして創造力、想像力に富んでいたとは思いませんか。
ルーシーさんは、はちみつの歴史をその著書で淡々と語っていきます。日頃、はちみつを愛好されている皆さんと自然の甘さの魅力をこれから辿っていきたいと思います。
つづく

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