養蜂日記

#7 ミツバチから学べること―はちみつの地味(テロワール)

ワインや日本酒のテロワールを、その愛好家は情熱とこころを込めて語ります。同様にはちみつもテロワールを考え出すと、その多様性と深さは、ワインや日本酒に匹敵するものではないかと思います。

今年の初夏、数年ぶりに君津の山里の山藤から採蜜が出来ました。昨年、一昨年と山藤の花は咲きましたが、精励なる私たちの働きバチをもってしても、マーケットに出すほどの量は取れませんでした。雄紀によると、山藤の気まぐれの本質は熟練した養蜂家でも予測できないといいます。

数年に一度だから「美味しい」というよりも、その背景にある自然の風景を楽しむことで、スプーン1杯のはちみつは、その価値を上げることができるのかもしれません。

淡泊な味が魅力のアカシアから、山椒の刺激とシックな味わいのカラスザンショウまで、みかん、どんぐり、雪見草、くり、クロバナエンジュなどがどの位置にあり、また、それぞれの年の気候によっても、風味、コク、香りなどが違うはちみつですが、そのテロワールを皆さんにより多く味わってもらうため、雄紀、隆一はユリノキやくり、雪見草の植林や他の蜜源植物探しを山里で行っています。

斉藤克明

 

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