養蜂&はちみつコラム

#3 養蜂の未来-日本の養蜂文化2

強い繁殖力を持つアカシア(ニセアカシア)の木

<13日のコラムに続きます>

レンゲ畑が現在では春の風物詩として語れなくなり、蜜源植物としてのレンゲが養蜂家の間でもポピュラーではなくなってしまったようです。

光のどけき春の日にレンゲ畑に寝そべり、雲雀のさえずりを聞きながら四半時を過ごす贅沢に取って代わったのは、人工的アミューズメントの世界なのかも知れませんが、日本の田園の減少に伴い、はちみつ生産量を支えた主要な蜜源植物はアカシアといえましょう。レンゲよりも数百年遅れ明治初期に日本に持ち込まれたアカシア(英名、Robinia pseudoacacia:和名、ハリエンジュ;ニセアカシア)は日本全国の河川敷で爆発的に増殖し、特に北国のアカシアは透明でまろやか、くせのないはちみつとして日本で人気ナンバーワンとして現在に至っているといっていいと思います。

近年、アカシアは侵略的外来種ワースト100に認定され、その多くが伐採されるという事態になっているようです。昭和時代には多く見られたレンゲとアカシアを蜜源とする転飼養蜂も令和時代の養蜂では、ポピュラーではなくなっているようです。つづく

齊藤克明

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