ミツバチアート-巣のかたち
写真①、②ともに今朝の養蜂場で採蜜時に撮りました。両方とも働きバチが一所懸命に集めたカラスザンショウの花蜜がぎっしり詰まっているのでとても重い巣枠です。これを養蜂場の現場に持ち込んだ遠心分離機にかけて、はちみつを搾りタンクに蓄えます。それを濾過すれば純粋単花はちみつが出来上がります。
さて、①の巣枠ですが、半円形のお饅頭の「あんこ」のような部分のうち、外枠の蓋がされた部分には、働きバチの孵化前の幼虫が入っています。その内側の部分と外側の明るい部分に花蜜(カラスザンショウ)が蓄えられています。
②の巣枠は、殆どが貯蜜に使われていますが、中央右寄りに幼虫房が少しだけあります。同じ巣箱で同じ巣枠なのになぜこれほどまでに見た目がちがうのでしょうか。
雄紀によると①の半円形の部分は本来であれば、貯蜜でなく産卵と孵化した幼虫の育成に使われるべきところ、外勤の働きバチによる貯蜜量があまりにも多くなりすぎたために、孵化後に次の産卵が女王蜂によってなされる前にそれらの房が貯蜜に変えらたそうです。貯蜜に特化された②と色が違うのは、幼虫がさなぎになる時に出す繭によるものだそうです。
ミツバチの見事な巣作りに驚きとともに感謝の気持ちで満たされます。おかげさまで今年のカラスザンショウ、順調に採蜜が進んでいます。その成果を皆さんと共有できるよう日の出前の養蜂作業、そのピークを迎えています。
齊藤克明(父)