養蜂&はちみつコラム

#3 ミツバチの共同社会―コミュニケーションについて

昨日のコラムでは、ミツバチのコミュニケーションを擬人化してみました。今日は、彼らのコミュニケーションの基本について考えてみたいと思います。

ヒトと違って、言葉を持たないミツバチですが、彼らのコミュニケーション手段は、ボディーランゲージです。翅、体をどのように震わせるかと巣内での行動で組織を維持するため、すなわちお互いが効率良く仕事をするために必要な情報を伝達しています。

ミツバチに関する多くの本や高校生の生物IIの教科書には、花蜜の方角と距離を知らせるための外勤蜂の行動が説明されています。また以前このコラムでもその行動は紹介させていただきました。

しかし、組織を有機的に維持していくためには、自然に内勤蜂が自立的に外勤蜂に代わるのではなく、花蜜と花の花粉がふんだんにあるときは、当然のことながら、外勤蜂は増えなければいけません。たくさんの花蜜と花粉を蓄えて戻ってくるミツバチの受け手が足りなければ、組織は維持できないでしょう。

そのために外勤蜂が若い内勤蜂をリクルートする方法もはやり翅と体の振るわせ方があります。シンプルにして足る彼らの組織維持のためのコミュニケーションは、もしかすると私たちの複雑化した現代の多様な組織のコミュニケーションの原点をそこに見出だせるかもしれません。齊藤克明:父

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