養蜂&はちみつコラム

25日 ミツバチ-内勤から外勤へ

<昨日のコラムに続きます>昨日のコラムでミツバチが幼虫から羽化して20日くらいまでの活動について述べました。皆さんに安全、安心、そして美味しいはちみつをお届けするためにミツバチの習性について、今日は「外勤」の働きバチについて解説させていただきます。

巣作りに励む内勤バチたち

中央部に白く見えるのがさなぎです。左上に見える封した六角形は、孵化待ち状態です。

産卵に終始する1匹の女王蜂を中心に5000匹ほどの働きバチによって構成されるみつばちの社会ですが、そのほとんどがメスのハチです。オスのハチについては他の機会に述べさせていただくとして、本題に戻ります。

開花の時期を通じて、彼らの寿命は1か月余りですが、ミツバチはおおよそ2/3を巣の中で過ごすことになり、最後の10日ほどを外に飛び出してせっせと蜜集めをします。彼らは生まれながらにして内勤、外勤といった役割分担があるわけではなく、幼虫から外に出る(羽化)と同時にみつばち社会のなかでの役割を全うすることになります。巣から出て彼らが飛び回れる範囲は半径2キロメートルくらいで、今頃から初秋まで多様な植物の開花に合わせて集蜜活動を続けると同時に、蛋白源として必要な花粉を巣に運び入れます。

以上、養蜂家、齊藤雄紀からの聞き取りを基に述べさせていただきました。さて、本来ならばミツバチたちの餌となるべきはちみつをもしかすると1万年以上も享受している私たち、ホモサピエンスですが、それほどまでに人類に愛され続けている食べ物も極めて稀なのではないでしょうか。そこには、甘さの魅力の他にも私たちを引き付けてきた自然の力が存在していると思います。はちみつとミツバチ、知れば知るほど、その世界は広がっていきます。齊藤克明(父)

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