日々、マスメディアでは食べ物情報がアップデートされていますが、その中でスイーツの占める割合は、他料理のジャンルと比べるとかなり多いのではないでしょうか。

さて、甘さの魅力は私たち人間だけでなく昆虫や多くの動物にも共通しています。花蜜を集めるミツバチは、それを提供する植物にとって、雄しべと雌しべを結合させ新たな世代を生み出す交配のための必須媒体となります。いわば、植物の知恵の結晶といえますが、りんご、みかんなど甘い果物も植物の生き残りをかけた知恵の結晶です。

自ら動くことができない植物の究極の課題は、どのようにして子孫を残すかですが、その源となる種は、自ら移動して発芽することはできません。どうしても、他の力を借りて発芽に適した場所に置いてもらわなければなりませんが、そのために彼らが演出したのが、動物に食べてもらうための甘さでした。

動物は、甘さを求めて果物を食べます。そして、種は糞としてもとの場所よりも育成条件のおそらく良い場所に排出されます。

甘さでひきつけられるのは、人間だけではなく自然に生息する多くの動物に共通する魅力のようですね。

斉藤克明

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