ミツバチに刺されました
少しの気の緩みと不注意からわが社の勤勉なる従業員であるミツバチから5か所も刺されてしまいました。
養蜂場に赴いては、防護帽子(雄紀、隆一はメンプと呼んでいます)に厚手の皮手袋、腕抜きでしっかりと防護しますが、今回は、近隣の梨園のポリネーション(ミツバチを介した花粉交配)のための巣箱一個の回収だったので、手の甲が布製のゴム手袋、メンプもすっぽりと被るだけで、網の根本をしっかりと締めませんでした。
隆一が巣箱回収のため巣枠を固定する作業を隣で見ていたのですが、左手の中指の根本にガツンと痛みが走り、慌てて手袋を脱ぎ捨てた時には、右手にも激痛が走っていました。更に、左耳にブーンというバズが聞こえ、またガツンと来ました。全部で5か所、刺されてしまいました。
雄紀、隆一によると、ミツバチの足には繊毛があるので、布にそれが引っかかると攻撃されたと思い、刺すのだそうです。その基本を無視した結果、オフィスに戻る車の中で、手足が痒くなり、両手の二の腕内側と両足ふくらはぎの後ろが一センチくらいの発疹が複数個連なっていました。さすがに5か所も刺されると、丈夫をもって自負している私もさすがに参りました。
両手と左耳後ろの腫れと痒みから解放されたのは、刺されてから3日目の今日でした。雄紀はメンプをしっかりと被りますが、養蜂場での作業は、すべて素手で行います。時には、ミツバチに刺されますが、チクリとする程度で痛みや痒みはないそうです。ミツバチとの付き合いが10年を超すくらいになると、おそらく、体がハチ刺されに対して抗体を作っているのでしょう。
ご承知かと思いますが、ミツバチの針は釣り針のように返しがついているため、針が相手から素直には抜けず、結果として自らの内臓の一部が針によって引きだされてしまうので死んでしまいます。
「ミツバチはそれを知ってのうえで刺すのか」と雄紀に質問すると、「うーん、わからない。でも、日本ミツバチには、刺したあと、明らかに針が相手に食い込む前に引き抜こうとしている動作が認められる」とのことでした。
今週は、いよいよ山桜蜜搾りを行います。わが社の勤勉な従業員に私も危害を与えないよう、危険を感じさせないよう、しっかり準備をします。
斉藤克明