ミツバチそして子どもたちのBUZZ
バズるという日本語が定着しています。バズ(BUZZ)を辞書で引くと、ブンブンいう、ブンブン飛ぶ、がやがや言う、ざわめくなどとあります。日常のそれは、SNSで話題になることであり、「情報があっという間に広がる」ということを意味します。
養蜂家としての私たちは、ほぼ毎日、ミツバチたちのBUZZを聞きます。これから春先まで、特に晴れの日以外は彼らのバズが君津の山里、養蜂場で聞けないと一抹の寂しさを感じます。養蜂家にとってはそれがあって当たり前であり、日々のルーティーンの始まりなのです。
さて、余談で恐縮ですが、養蜂場から離れて、場所は市中、幼稚園、保育園などを通り過ぎる時、子どもたちの「バズ」を耳にします。山里の静寂の中にあり、養蜂場のバズ、人の里の子どもたちのバズ、いずれも私たちのこころをホッとさせてくれるように思いますが、いかがでしょうか。
もしかして、その安堵感のなかから、音楽が生まれてたのではないかと私は空想しています。クラシック音楽、世界の民謡、アメリカ生まれのジャズ、イギリス生まれのハードロックなどなど、その根源は人々と自然のBUZZにあるのではないかと想像をたけくする秋の夜長です。
齊藤克明