養蜂日記

未来社会と養蜂

新型コロナウイルスがこれほどまでに世界を混乱させることをおそらく誰も予測できなかったと思います。そしておそらく欧米で2006年から2007年にかけて発生したミツバチの大量死(あるいは巣から消えてしまう大量消滅)についても予測はできなかったと思います。

しかしながら、ミツバチの世界で起こったことの要因として、農薬、抗生物質使用、みつばちの栄養不良、都市化による自然破壊、グローバル化による安価はちみつの輸入、そして地球温暖化といった人為的要素がそれまでの自然の秩序を微妙に乱したとアメリカの養蜂に携わるひとはおおよそ考えているようです。

欧米と日本、養蜂の規模と用途はゼロが二つも違うほど異なるといってもいいと思いますが、それはあくまでも経済的規模の話であり、国産はちみつを愛好する人たちの話ではありません。

「未来」という点では、おそらく日本も欧米の流れを大なり小なり踏襲することになると思われます。一例を挙げます。スーパーマーケットに並ぶはちみつコーナーを見てください。国産はちみつは、海外からの輸入されたものと、価格においては太刀打ちできません。それでも国産はちみつが消滅しないのは、その違いという価値観を認めてくれる人たちがいるからにほかなりません。

新型コロナウイルスは世界を席巻し、私たちは今忍耐の時ですが、ミツバチに関してその大量死は、日本では明確には確認されていないといっていいと思います。幸いなことですが、油断はできません。Bee Conciergeとしての私たちはミツバチとの共存を続けられるよう、今こそ努力と日々のチャレンジを継続していかなければならないと考えています。齊藤克明(父)

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