養蜂&はちみつコラム

スズメバチ考察

今年のスズメバチシーズンについて振り返ってみようと思う。

まず、スズメバチシーズンとはスズメバチがミツバチを食べに襲ってくる夏の終わり~冬の初め辺りの時期のことである。

スズメバチは春や夏は食料であるセミやバッタなどの昆虫が豊富なため、毒針を持つミツバチをわざわざ襲ったりはしないが、それらの昆虫が死滅し始めると食料探しに躍起になりミツバチだろうがアシナガバチだろうが手当たり次第に襲い掛かるようになる。

そして、特に注意が必要なのがオオスズメバチでミツバチの巣を見つけると仲間にミツバチの巣の位置情報を伝え十数匹の小隊で襲い掛かり働き蜂たちを皆殺しにし、中の幼虫とはちみつをゆっくり数日かけて全部食べつくすという非常に頭のいい戦法で襲ってくるためタチが悪い。数時間、長くても半日で一万匹を超えるミツバチの群れが全滅に追い込まれるのだ。

前提はこの辺にして今年はシーズンの始まりが例年より早く、8月20日の時点でオオスズメバチが蜂場に現れるようになった。

原因として考えられるのは今年雨が多く、日照が少なかったためスズメバチの餌となる昆虫たちが少なかったのかもしれません。そうすると早めに彼らの食べ物が尽きることになりみつばちに目をつけるのも早くなる。

今年のスズメバチの出現パターンを以下のグラフにまとめてみた

スズメバチグラフ

いちいち数えなかったので完全に適当な体感だがこんな感じになる特徴的なのは10月で一気にオオスズメバチが減ったこと。そしてそれを待っていたかのようにキイロスズメが増えたことだ。因みにキイロスズメはオオスズメバチより二回り小柄な蜂でミツバチをオオスズメバチの10分の1ほどしか食べない。

これは私の予想だが9月はオオスズメバチがキイロスズメの巣を襲うなどしていたためキイロスズメは自分の巣の防衛に徹しておりミツバチを襲う余裕が無かったのではないか。

しかし、私が大規模なオオスズメバチ殲滅作戦を展開したことでオオスズメバチの数が減少し、キイロスズメが一気に攻勢に転じ、ミツバチを襲うようになったのかもしれない。

こうなると弱ったオオスズメバチの巣をキイロスズメが逆襲するように襲うのか11月に入る頃にはオオスズメバチはほとんど来なくなりキイロスズメバチしか来なくなった。

まとめると、スズメバチ対策を行う際はまずキイロスズメ等は目もくれず徹底的にオオスズメバチを叩けば、あとはキイロスズメとオオスズメで勝手に殺しあってくれるので効率よくミツバチを守れるのではないだろうか。

来年も引き続きこの作戦で行こうと思う。

 

 

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