養蜂&はちみつコラム

養蜂場のくまバチ

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写真は養蜂場の中にいたくまバチです。ミツバチの3-4倍あるくまバチの大きさ、体を覆っている細くこまかな黒い毛、そして重厚な羽音から、日本ではくま(熊)バチと名付けられたようですが、その性格は肉食性のスズメバチとは違い、おとなしく、専ら花蜜を主食とし、群れになってハンティングすることはありません。

雄紀によると、このハチの英語名はcarpenter beeだそうで、直訳すれば、大工バチですが、命名の理由は、このハチ、集団で巣を作ることはなく、ひと家族で木に穴をあけて巣を作ることにあるようです。大規模な森林があり、人口密度も低い欧米ならではの命名であると思います。「熊」よりも「大工」のほうが、親しみが持て、彼らの生態を的確に表現していると思います。

私たちの養蜂場にいたくまバチは、そろそろその生を全うし終わるところだったのでしょうか、指の上に乗ったままゆらゆらと翅を動かしていました。ハンタースズメバチとはまるで異種の昆虫です。おそらく、花蜜を求めて飛んでいるうち、養蜂場のネットの隙間から中に入って出られなくなったのでしょう。

ネットの外に出してやると、スローモーションのように羽ばたいて、飛び去って行きました。来年の春に次世代のくまバチが元気にミツバチと共に花蜜を集められますように・・・。

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