養蜂日記

#1 人間の知恵、ミツバチの知恵

ヒトが蜜バチの巣からはちみつを採取するようになって8000年ほどの時が経ち、アメリカ人牧師であり養蜂家のロレンゾ・ロレイン・ラングストロースという人が1851年に現代養蜂に使われている巣枠を発明しました。この発明は瞬く間に世界中に広まり、日本にも明治10年代にそれがもたらされました。

ラングストロースさんの巣枠の発明で、それまでの養蜂に比べると数倍、あるいは数十倍ものはちみつが生産可能になりました。

それまでは、ミツバチが作ったいわば自然状態の巣枠の中にあるはちみつを人が取り出すために巣枠は壊されなければならずに、ミツバチは巣枠の再生に多くの時間と労力がかかったため、はちみつ生産は人にとってなりわいとしてはペイしなかったわけです。

ラングストロースさんの画期的な巣枠の発明は、日本の明治維新の17年前ですが、近代養蜂の夜明けは将に日本の新たな時代を予見するがごとくに彼によってもたらされました。(つづく)

斉藤克明

 

 

 

 

 

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