女王蜂作成装置と日本と韓国と技術と気候の話

新しい女王蜂というのは本来蜂達が自分の判断で作るものなのですが、この仕事をやっているとどうしても人間の勝手で新しい女王蜂が欲しくなるタイミングというのがあるのです。

そしてそんな時に限って蜂達は新女王を用意してくれていないものです。(逆に我々としては女王を作って欲しくない時にたくさん作る。)

そんな時、新しい女王を人間が手を加えて無理やり作ってしまう方法があります。

移虫と呼ばれるその技は長年、職人による熟練の技術が必要であり、なかなか私のような駆け出しが真似できるものではありませんでした。

しかし、最近韓国で開発された女王蜂作成装置なる物により、この常識は一転。私のような駆け出しでも一度コツをつかみさえすれば女王蜂を大量に作れるようになったのです。

その装置というのがこちら

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見ただけではなんだかよくわからないと思いますが簡単に説明すると、この変な箱はプラスチックの檻のような物でこの中に女王を入れてやると中で女王が新女王の卵を産んでくれるという仕組みです。

今回はこの装置の紹介のというよりももっと重要なことを伝えたい。

たいていの人はこの写真見ただけでわかると思いますがこの装置、韓国製なのです。

韓国は日本と風土が割と似た国なので飼育条件はそう変わらないと思うのですが、飼育技術も養蜂業全体の盛んさも日本より上回っている様です。

昔、約40~50年ほど前、この頃に大体現在の巣箱の大きさや構造の規格が決まった様なのですが、当時は世界から見ても養蜂技術で遅れているということは全くなかったらしいです。

ただ、その頃から比べて現在の日本の養蜂はあまり進歩していない様に感じてしまいます。

多分、昔の時点である程度技術としては完成を見たのかもしれません。

しかし、近年になって海外では既に問題になっていたダニ、病気、寄生虫、農薬、気候の変化、といった問題が日本国内にも入ってきて、過去のやり方が通用しなくなってしまった。

今、日本の養蜂業界は変化を求められていると思います。

ただ、どう変化すべきなのか私ではまだ見当もつきません。巣箱の基本設計を一から見直すべきな気もしますし、病気の対策も画期的な方法が必要だと思います。

でも具体的にどうすべきかはまだ解りません。

上で紹介した女王蜂作成装置を設計した韓国の人はきっと今まで当たり前だった細い針と職人の技術による作業に疑問を持ち、相当な努力と執念であのプラスチックの装置を考案したんだと思います。私も、もっと養蜂に関する色々な所に疑問を持ち、時代に合わせて変わって行けるような養蜂家になりたいです。