酵素の話 ①
最近イベントではちみつを販売していてお客様と触れ合う機会が増えてきました。
実際にはちみつを食べていただいているお客様と直接お話が出来てとても嬉しく思います。また、お客様のご意見ご感想を直接聞けることに喜びを禁じえません。
しかしながら、お客様のお話を伺う中でひとつだけ主張させていただきたい事があります。
「酵素」についてです。
というのもよく「このはちみつ美味しいわね酵素が生きてるわ」とか「やっぱりはちみつは酵素がたっぷりだよね」といった感想を持たれるお客様が結構いらっしゃるのですが、そもそも蜂蜜には酵素は大して入ってませんし酵素は少なくともはちみつに関して味や栄養素に大した影響を与える物質ではありません。
どうやら酵素が何なのか全く知らないけどテレビでいいものだと言ってたからなんとなく酵素という言葉を使っているというお客様が殆どのようでした。
そういうわけなので今回は酵素について私が語りたいだけ語らせていただきたいと思います。
①酵素とは
酵素とはそもそも「酵素タンパク質」の略です。つまり酵素とはただのタンパク質です。タンパク質には他にも種類があり、爪や髪など人体の基本的な形を作る「構造タンパク質」、鉄、マグネシウムといった栄養素を貯蔵する「貯蔵タンパク質」といった種類があります。
では酵素は何をするタンパク質なのかというと化学反応を起こすタンパク質です。※1
体の中は基本的に化学反応によって動いています。筋肉が動くのも神経からの命令で酵素が化学反応を起こすからであり、目が見えるのも光を受け取った物質によって酵素が活性化するからです。体が成長するのも酵素の働きが関わってますし、内蔵の働きにも、人体に入った毒の解毒にも、そもそも毒の成分の一つが酵素だったりします。DNAの合成、読み取り、解読作業ももちろん酵素が行います。※2
人体のすべての細胞は酵素によって動いていると言っていいでしょう。
ここまで言うと酵素ってすごい物質だなと思われるかもしれません。では酵素とはどんな姿をしているのかというとこんな感じです。
このグニャグニャした気持ち悪いもの全部酵素の一種です。そう、酵素とは一つの物質を指す言葉ではなく、総称に過ぎないのです。
因みに人体では発見されているだけで5000種ほどの酵素が働いています。発見されていないものも含めればこの数倍はあるでしょう。
②酵素だけ食べても意味がない理由
では、何故私が酵素ばっかり食べても意味がないと言うのかといえば、そもそも酵素は人体に吸収されないからです。
酵素はアミノ酸という酸がいっぱいくっついて出来た分子の総称です。そして、人体はアミノ酸がいっぱいくっついたでっかい塊の状態では吸収できないのです。
そのため酵素はバラバラのアミノ酸に分解されてから吸収されます。※3
そう。バラバラになったらただのアミノ酸です。そしてアミノ酸は肉や魚や米を食べれば・・・・というかたいていの食品を食べれば摂取できます。
ここまで酵素をけなすことばかり書いてきましたが次回は酵素を食べるメリットを書いていこうと思います。
※1・正確には化学反応を促進する物質なのですがめんどくさいので起こすと書きました。
※2・これらの事象は酵素以外にもホルモンや脂質やらビタミンなど色々な物質が関わります。
※3・因みに酵素をバラバラにするのも酵素の仕事です(消化する際に物質をバラバラにして吸収しやすくする酵素を消化酵素と呼ぶ)