巣枠の保蔵法
下の画像は巣枠と呼ばれるもので、要は蜂の巣そのものです。
養蜂家はこれを蜂に作らせてこの中に蜂蜜を貯めさせます。また、蜜を貯めるだけでなくこの巣枠の中でミツバチの幼虫は育ちます。
そして春夏の間は一つの巣箱の中にこの巣枠が20枚位入っていて蜂の数も一箱3万匹はいるんじゃないかという規模にまでなるんですが
冬になると寒さの影響で一箱あたりの蜂の数は5000匹くらいになってしまいます。
そのため、蜂の生活スペースである巣枠が箱の中で余るんです。
余った巣枠は巣箱から取り出されて養蜂家が管理するのですが、この管理方法が今までなかなか難しいものでした。
というのも放っておくと「ハチノスツヅリガ」(通称スムシ)というガの幼虫が大量に沸いて巣を根こそぎ食われてしまうのです。
昔から養蜂家はこの巣枠の保存方法で悩んできました。
昔は二硫化炭素という劇薬でいぶした保管倉庫で保管してたらしいのですが、消防法改正でこの劇薬は使用できなくなってしまいました。
今度は衣類用防虫剤と一緒に保管しようとしましたが防虫成分を巣が吸収してしまい春先に巣箱の中に巣枠を戻すと蜂が死ぬという事態に・・・。
そもそも下手すると防虫成分がはちみつに映る心配もあるのでこの方法は結局実用化はされませんでした。
そんな中最近の流行りの方法が冷凍です。
やり方は非常に簡単で、冷凍庫に入れて巣枠を凍らせるだけ。
効果も絶大で、薬も使わないので安心安全です。実際わたしも上の写真の様に冷凍庫で保存しています。
冷凍庫代と電気代で少々金がかかりますが、冷凍庫メーカーを選べばそんなに高くないです。
未だに薬を使っている養蜂家の方はぜひ一度お試しあれ。